第30回秋田県理学療法士学会 学会長挨拶


第30回秋田県理学療法士学会
学会長 成田 研(大曲中通病院)
このたび、第30回秋田県理学療法士学会を「急性期から生活期を紡ぐ同職種連携 ~秋田県
民に届ける理学療法!~」というテーマで開催する運びとなりました。
2025 年7月時点で、秋田県の人口は88.4 万人と減少の一途を辿っており、高齢化率はすで
に40%に達しています。介護保険制度においては、要支援・要介護者が72,000 人を超えるな
ど、支援を必要としている県民が年々増えています。一方、理学療法士(以下PT)は増加傾向にあるものの、2024 年12 月時点の会員数は754 名と、全国でも最も少ない水準にあります。
つまり、秋田県においては、少ない人数でより多くの県民を支えるPT が求められている状況で
す。そこで、「若いPT から経験豊富なPT までが同じ目線に立ち、急性期から生活期までを一連
の流れとして連携し続ける必要がある」と強く感じ、本テーマを掲げました。
特に秋田県では、全国に先駆けて少子・高齢・多死社会への移行が進んでおり、医療・介護の
在り方にも変化が求められています。また、地域包括ケアシステムの整備に伴い、多職種連携やチーム医療の関係性は深まりつつありますが、私たちPT にとっては、臨床業務こそが連携を支える基盤であることに変わりはありません。
しかし、実際の現場では様々な課題が生じているのも事実です。例えば、急性期では、在院日
数の制限により退院準備が整う前に退院を余儀なくされるケース、回復期では、充実したリハビリを提供し在宅復帰したものの数日で転倒し再入院するケース、生活期・維持期では、誤嚥性肺炎による再入院で生活リズムが急に崩れ不穏になるケースなど、PT によっては苦い経験をされた方もいらっしゃるかと思います。
そこで、本学会では各病期における理学療法の実践例や連携の在り方について議論し、病期を
跨いだシームレスな医療・リハビリテーションの在り方を模索してまいります。ぜひ、この学会を機に「ベテランは磨かれた臨床の知恵を、中堅は今の実力と視点を、若手は将来の理想像や目標を、学生は夢と希望を」持ち寄り、共有しましょう。そして、世代や経験を超えてお互いを高め合うことが、目の前の患者さんや利用者さんの力となり、秋田県民により良い理学療法を届ける力になると信じています。
今回の学会においても、多くの皆様にご参加いただけるよう、ハイブリッド形式で開催いたします。県内のPT が一体感に包まれる第30 回学会となることを期待しております。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。


